魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ありがたいことに、皆さんはどこへ行っても家族のように私のことを迎えてくれる……。そのおかげで私も兄同様、この立場に生まれたことを悲観せずにすみました。自由は多少制限されますけど、それ以上にたくさんの人の笑顔をみせてもらうことで、心が満たされ、彼らの望む人間でありたいって思えるんです」
おそらく、彼女の美しさは生来の容姿だけじゃなく、ふさわしくあろうとする志と努力が佇まいにまで現れているのだと、そう思う。
手を振る指の角度やすっと伸びた美しい姿勢、優雅な口元といった細かい仕草のひとつひとつが、幼い頃からかくあるべしと叩き込まれた研鑽の結晶……。それに人を想う気持ちが乗せられることで、こんなにも綺麗で尊いと感じさせる。
それに彼女は、本当にたくさんの人々の名前を憶えていた。
領民を単なる数として漠然と捉えるのではなく、ひとりひとりを心ある人としてちゃんと認識している証拠だ。こんなにも自分たちと真摯に向き合ってくれる彼女だからこそ、領民たちも魅了されずにはいられないのだと、改めて深く納得した。
それから――街の役所に赴きちょっとした御用伺いを行ったくらいでその日の仕事は終わりを迎えた。
午後を少し過ぎたくらいで自由になった私達は、せっかくだからと一緒に街へ繰り出すことに。
おそらく、彼女の美しさは生来の容姿だけじゃなく、ふさわしくあろうとする志と努力が佇まいにまで現れているのだと、そう思う。
手を振る指の角度やすっと伸びた美しい姿勢、優雅な口元といった細かい仕草のひとつひとつが、幼い頃からかくあるべしと叩き込まれた研鑽の結晶……。それに人を想う気持ちが乗せられることで、こんなにも綺麗で尊いと感じさせる。
それに彼女は、本当にたくさんの人々の名前を憶えていた。
領民を単なる数として漠然と捉えるのではなく、ひとりひとりを心ある人としてちゃんと認識している証拠だ。こんなにも自分たちと真摯に向き合ってくれる彼女だからこそ、領民たちも魅了されずにはいられないのだと、改めて深く納得した。
それから――街の役所に赴きちょっとした御用伺いを行ったくらいでその日の仕事は終わりを迎えた。
午後を少し過ぎたくらいで自由になった私達は、せっかくだからと一緒に街へ繰り出すことに。