魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
(シルウィー様も覚えたての魔法をそこまで使いこなせるというのは素晴らしい才能ですよ。ですが、やはりテレサ様は幼い頃から十年以上も、厳しい修業をこなし、領民たちを支えて続けて来ましたから。閣下と同様、あの方もボースウィン領の宝です)
まさしくその通りだと思った。仲の良かった幼馴染がいなくなり、人並みに落ち込む繊細なところもあるのに、それをおくびにも出さずこうして誰かのために尽くす彼女は、とても立派だ。きっとこの先もその存在は領民たちを明るく照らし続けるだろう。
やがて呻き声が止み、ぐったりとした患者が運ばれて行くと……ひとつの治療を終えたテレサはふうと息を吐き出しながら汗を拭った。そこで私たちに気付く。
「あ……そちらの方はもう終わったのですね。どうぞ、どこかで楽にしていてください。私の方はもう少しかかりますから」
すぐに次の患者が運ばれてきて、結構な苦しみように目を背けそうになりながらも、私はテレサに申し出た。
「お邪魔でなかったら、私にも何かできることはないかしら? その……もう少し傍で見届けさせてもらいたいなって」
お遊びではないのだからと断られても仕方なかったが、テレサはにこっと笑うと、私を手招きしてくれる。
まさしくその通りだと思った。仲の良かった幼馴染がいなくなり、人並みに落ち込む繊細なところもあるのに、それをおくびにも出さずこうして誰かのために尽くす彼女は、とても立派だ。きっとこの先もその存在は領民たちを明るく照らし続けるだろう。
やがて呻き声が止み、ぐったりとした患者が運ばれて行くと……ひとつの治療を終えたテレサはふうと息を吐き出しながら汗を拭った。そこで私たちに気付く。
「あ……そちらの方はもう終わったのですね。どうぞ、どこかで楽にしていてください。私の方はもう少しかかりますから」
すぐに次の患者が運ばれてきて、結構な苦しみように目を背けそうになりながらも、私はテレサに申し出た。
「お邪魔でなかったら、私にも何かできることはないかしら? その……もう少し傍で見届けさせてもらいたいなって」
お遊びではないのだからと断られても仕方なかったが、テレサはにこっと笑うと、私を手招きしてくれる。