魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
そして、長時間付き合わせてしまったクラウスさんに謝罪した。
現状休暇扱いだというのに、私たちの身辺の警護役を務めてくれた彼には、頭が下がる思いだ。すると、彼はなんてことのないように笑う。
「いえいえ、なにを言うんです。今後領地を盛り立てていく若き聖女たちをお守りできるなど、城に戻ったら騎士団の者たちに嫉妬されてしまうくらいですよ。それに、閣下と殺風景な執務室に閉じこもっていることを考えたら、気楽なもんです。あの人ったら冗談のひとつも通じないもんですから」
「あらぁ、そんなこと言っていいの。後でお兄様に報告しちゃおうかしら?」
「そっ、それはご勘弁を! いやぁ、誠に素晴らしい一日でございました! 領内一の美女ふたりのお世話をさせていただき、まことに眼福、恐悦至極にございますっ!」
「調子いいんだから。まあ、日頃の努力に免じて許してあげましょう」
相変わらずテンポのいいテレサとクラウスさんのやり取りに笑みを漏らしながら、私たちは夕暮れ時の街を闊歩する。
周囲にはまだ痛々しい様子が残るが、それでもめげずに復興に取り組んでいる人々の姿を見ると、今回のこともいつしか苦しい試練を乗り越えた自信として彼らの胸に刻まれていくのだろう……。
現状休暇扱いだというのに、私たちの身辺の警護役を務めてくれた彼には、頭が下がる思いだ。すると、彼はなんてことのないように笑う。
「いえいえ、なにを言うんです。今後領地を盛り立てていく若き聖女たちをお守りできるなど、城に戻ったら騎士団の者たちに嫉妬されてしまうくらいですよ。それに、閣下と殺風景な執務室に閉じこもっていることを考えたら、気楽なもんです。あの人ったら冗談のひとつも通じないもんですから」
「あらぁ、そんなこと言っていいの。後でお兄様に報告しちゃおうかしら?」
「そっ、それはご勘弁を! いやぁ、誠に素晴らしい一日でございました! 領内一の美女ふたりのお世話をさせていただき、まことに眼福、恐悦至極にございますっ!」
「調子いいんだから。まあ、日頃の努力に免じて許してあげましょう」
相変わらずテンポのいいテレサとクラウスさんのやり取りに笑みを漏らしながら、私たちは夕暮れ時の街を闊歩する。
周囲にはまだ痛々しい様子が残るが、それでもめげずに復興に取り組んでいる人々の姿を見ると、今回のこともいつしか苦しい試練を乗り越えた自信として彼らの胸に刻まれていくのだろう……。