魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
興味本位で覗き込んだオレの顔をまだ物心のついてねえあいつが、小せえ手で無邪気に触ってきたあの感触が……今度はちゃんと守ってやりてえって思わせたんだ。
あの時のことは、今でも忘れてねえ……。
それからも……暇つぶしにあやしたり遊んだりしてやってるうちに、少しずつ、妹とだけは家族らしい関係が出来上がっていったってわけだ。
ある時、ベッドの側面に背中を預け、床でだらけていた俺は、カヤに尋ねた。
『お前、不満とかねーのか? せっかく公爵家のお姫様に生まれたってえのに、病気がちで外にも出られねえなんてよ。つまんねーだろ』
『ううん、全然! 本を読むのもお絵描きをするのも楽しいし、それに私にはお兄ちゃんがいてくれるから、全然つまらなくなんてないよ!』
だが、そう言ってあいつは楽しそうに笑うんだ。
今もこいつは、自分の足で自由に出歩くこともできないってのに。毎日、身体を動かすための訓練を続けているようだが、成果は中々目に見えてこない。
あの時のことは、今でも忘れてねえ……。
それからも……暇つぶしにあやしたり遊んだりしてやってるうちに、少しずつ、妹とだけは家族らしい関係が出来上がっていったってわけだ。
ある時、ベッドの側面に背中を預け、床でだらけていた俺は、カヤに尋ねた。
『お前、不満とかねーのか? せっかく公爵家のお姫様に生まれたってえのに、病気がちで外にも出られねえなんてよ。つまんねーだろ』
『ううん、全然! 本を読むのもお絵描きをするのも楽しいし、それに私にはお兄ちゃんがいてくれるから、全然つまらなくなんてないよ!』
だが、そう言ってあいつは楽しそうに笑うんだ。
今もこいつは、自分の足で自由に出歩くこともできないってのに。毎日、身体を動かすための訓練を続けているようだが、成果は中々目に見えてこない。