魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
それでも生きる気力を失わない妹を見ていると、無性に言い訳ばかりしている自分が情けなくなってくる。
(オレは……なにしてんだよ)
育ちが孤児だったからどうしようもねえって、ずっとみっともなく後ろ指差されてていいのか。親父や兄貴はどうでもいいけど、妹まで、オレのせいで悪く思われたら――。
そこでオレは遅まきながらやっと、家族が居るんだって自覚が芽生えたっつーか……貴族として最低限の常識やらを身に着けるため、生まれて初めて努力というものを始めたんだ。
時間と酷い生活で身に着けた我慢強さと、後たまに会いに行くめげない妹の姿だけが、味方として、かろうじてオレの背中を支えてくれる。
そうして――季節が何度か巡った後、オレは城で普通に生活できるようになっていた。
少々粗野な面は残しつつもなんとか人前に出られる程度の品性が身につくと、周りからの視線も少しは柔らかくなり……オレはそこでやっと、自分が普通の人間として生きることを許されたような気がしたんだ。
――そこからは比較的穏やかな日々が続いていた。
(オレは……なにしてんだよ)
育ちが孤児だったからどうしようもねえって、ずっとみっともなく後ろ指差されてていいのか。親父や兄貴はどうでもいいけど、妹まで、オレのせいで悪く思われたら――。
そこでオレは遅まきながらやっと、家族が居るんだって自覚が芽生えたっつーか……貴族として最低限の常識やらを身に着けるため、生まれて初めて努力というものを始めたんだ。
時間と酷い生活で身に着けた我慢強さと、後たまに会いに行くめげない妹の姿だけが、味方として、かろうじてオレの背中を支えてくれる。
そうして――季節が何度か巡った後、オレは城で普通に生活できるようになっていた。
少々粗野な面は残しつつもなんとか人前に出られる程度の品性が身につくと、周りからの視線も少しは柔らかくなり……オレはそこでやっと、自分が普通の人間として生きることを許されたような気がしたんだ。
――そこからは比較的穏やかな日々が続いていた。