魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
『ええ……もちろん真実ですわ。そしてもはや猶予は一ヶ月もないでしょうね。妹さんの命が途絶えた時、呪いは彼女を苗床にして、リュドベルク領全体へと広がります。早く手を打たなければ、大勢の人たちが凄惨な死を迎えるでしょう』
血のような色をした宝石が瞬き、その惨劇を予想させる。
正直……俺に取っちゃ領民の奴らの命なんざどうだっていい……。ただ……妹だけは誰の命と引き換えにしてでも、助けなきゃいけねえ。親父たちが……あいつを救おうとしないのなら、俺だけでやるしかねえ……。
やがて俺は拳を手のひらに打ち付け、声を絞り出した。
『わかった……聖女は俺が消す。他になにか役に立つ情報はないのか?』
『ふふ、素晴らしい決断力……それに、あなたは中々の魔法の使い手のようですね。しかし、あの女の身はボースウィン領屈指の護衛たちが守っているはず。なので、あなたにいくつか助けとなる道具を差し上げましょうか』
『あん……?』
俺の手のひらの上に置かれたそれらは、黒い宝玉の形をしていた。それらは使い捨ての魔道具であるらしく見慣れないものだが、姿替えや目くらましの魔法が込められている、ということだった。
女は親切にもその扱いを手ほどきしてくれた後、にこりと笑う。
血のような色をした宝石が瞬き、その惨劇を予想させる。
正直……俺に取っちゃ領民の奴らの命なんざどうだっていい……。ただ……妹だけは誰の命と引き換えにしてでも、助けなきゃいけねえ。親父たちが……あいつを救おうとしないのなら、俺だけでやるしかねえ……。
やがて俺は拳を手のひらに打ち付け、声を絞り出した。
『わかった……聖女は俺が消す。他になにか役に立つ情報はないのか?』
『ふふ、素晴らしい決断力……それに、あなたは中々の魔法の使い手のようですね。しかし、あの女の身はボースウィン領屈指の護衛たちが守っているはず。なので、あなたにいくつか助けとなる道具を差し上げましょうか』
『あん……?』
俺の手のひらの上に置かれたそれらは、黒い宝玉の形をしていた。それらは使い捨ての魔道具であるらしく見慣れないものだが、姿替えや目くらましの魔法が込められている、ということだった。
女は親切にもその扱いを手ほどきしてくれた後、にこりと笑う。