魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「テレサのことは、あたくしが面倒を見ておくから、心置きなく行っておいでなさい。それと……この子の話だけ聞いてあげてちょうだい」
エルマ様の言葉に合わせ、顔を隠していた男性がおずおずと進み出ると、バサッと布を取り払った。すると目にも鮮やかな緋色の髪が露わになり、私はあっと口を押さえる。
「ラルフさん……」
「てめえ……今さらなにしようってんだ」
暗い目にやつれた表情は、先日私たちの前から立ち去った時と変わっていない。不信感を持ったスレイバート様が私を庇って背中に回す。
だが、彼は強い眼光で決意を示すと、地面に蹲って額を擦り付けた。
「頼む……! オレもあんたたちと一緒に連れていってくれ。どうしても、この目であいつが死んだかどうか、確認しないと納得できねえ!」
それきり、彼は道を塞いで微動だにしなくなった。エルマ様がそんな彼を見下ろし、呆れ果てたように両手をひらひらさせた。
エルマ様の言葉に合わせ、顔を隠していた男性がおずおずと進み出ると、バサッと布を取り払った。すると目にも鮮やかな緋色の髪が露わになり、私はあっと口を押さえる。
「ラルフさん……」
「てめえ……今さらなにしようってんだ」
暗い目にやつれた表情は、先日私たちの前から立ち去った時と変わっていない。不信感を持ったスレイバート様が私を庇って背中に回す。
だが、彼は強い眼光で決意を示すと、地面に蹲って額を擦り付けた。
「頼む……! オレもあんたたちと一緒に連れていってくれ。どうしても、この目であいつが死んだかどうか、確認しないと納得できねえ!」
それきり、彼は道を塞いで微動だにしなくなった。エルマ様がそんな彼を見下ろし、呆れ果てたように両手をひらひらさせた。