魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ちっ……。気に入らねえが、道中シルウィーに不自由をさせたくねえし、案内役をどこかで雇うのもこの状況じゃ無理だろうしな。おい、赤髪……分かってんだろうが、足手まといになるようなら、一切助けねえ。たとえお前が魔物に食われようが邪魔になるようなら捨てていくぞ」
「ああ……! それでいい。恩に着る……」
最終的には同行を許した。脅しとも取れるようなそんな厳しい発言にも、眉ひとつ動かさずにラルフさんの方も頷く。
スレイバート様はそれを見て鼻を鳴らすと、うっとうしそうに顎をしゃくる。
「乗れよ。御者がわりにせいぜい扱き使ってやる」
「……おう! 倍速で送り届けてやるぜ!」
彼は身軽に御者台に飛び乗ると、馬の手綱を握り、初めて好意的な笑顔を見せた。
そして、私達はエルマさんに出発を宣言する。
「それじゃ、行ってきます」
「エルマ、あんたも危険を感じたらボースウィン領に戻ってこい。城には留まり辛くても、クラウスが住む場所くらいは用意してくれるだろ」
「ああ……! それでいい。恩に着る……」
最終的には同行を許した。脅しとも取れるようなそんな厳しい発言にも、眉ひとつ動かさずにラルフさんの方も頷く。
スレイバート様はそれを見て鼻を鳴らすと、うっとうしそうに顎をしゃくる。
「乗れよ。御者がわりにせいぜい扱き使ってやる」
「……おう! 倍速で送り届けてやるぜ!」
彼は身軽に御者台に飛び乗ると、馬の手綱を握り、初めて好意的な笑顔を見せた。
そして、私達はエルマさんに出発を宣言する。
「それじゃ、行ってきます」
「エルマ、あんたも危険を感じたらボースウィン領に戻ってこい。城には留まり辛くても、クラウスが住む場所くらいは用意してくれるだろ」