魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
まだ昼間なのに、城を囲む巨大な蔦籠と瘴気のせいか、太陽光は射さず、ラルフさんやスレイバート様の纏う魔力がかろうじて光源となる中――。
「――――っ!?」
ふと――私はなにか背筋をおぞましい感覚に這われて振り向いた。だが、そこにはなにもない。
暗闇の中には焼き切れ、凍り付いて散らばった魔物たちの残骸と……城を支える壮麗で滑らかな柱が立ち並んでいるだけで……。
「どうかしたか?」
「い、いえ……行きましょう」
なにかあったのなら、周囲を警戒してくれているスレイバート様たちが気付かないはずはない。私はちりちりとうなじの辺りを刺激する、懐かしくも危機感を訴える妙な感覚を抑え込むと、ラルフさんを追ってその場から駆けだし、階段を上り始めた。
だが、それから――わずか数十分も経たないうちに、私はその警鐘の正体と、真っ向から相対することになる――。
「――――っ!?」
ふと――私はなにか背筋をおぞましい感覚に這われて振り向いた。だが、そこにはなにもない。
暗闇の中には焼き切れ、凍り付いて散らばった魔物たちの残骸と……城を支える壮麗で滑らかな柱が立ち並んでいるだけで……。
「どうかしたか?」
「い、いえ……行きましょう」
なにかあったのなら、周囲を警戒してくれているスレイバート様たちが気付かないはずはない。私はちりちりとうなじの辺りを刺激する、懐かしくも危機感を訴える妙な感覚を抑え込むと、ラルフさんを追ってその場から駆けだし、階段を上り始めた。
だが、それから――わずか数十分も経たないうちに、私はその警鐘の正体と、真っ向から相対することになる――。