魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
そして彼は、苦渋の表情でカヤさんを見つめた後、喉をぐっと鳴らし……。
「――頼むっ!」
四つん這いとなって女性へと懇願した。
「それ以外なら、何でもする。死ねと言われれば従うし、あんたの手先にだってなってやる……だから、この人のことは見逃してやってくれ。そして……カヤの呪いを、解いてやってくれ! 頼むっ!」
妹をこんな状態に追いやった仇を前にしながら、ラルフさんは己の命すら投げ出すように、無防備な背中をさらけ出している。
だが、そんな悲しみを誘う姿を見てなお女性が下したのは……至極冷酷な決定だった。
「あらあら、ずいぶんと欲張りだこと……。でもダメ。その女を殺すか妹を見捨てるか、ふたつにひとつよ。なんにも難しい判断じゃないでしょう? だってたった数日前、あなたはそうするつもりで彼女の前に姿を現したのだから。今こそ、情に流されず、本当に大切なものを選び取るべき時なのではなくて?」
「…………」
「――頼むっ!」
四つん這いとなって女性へと懇願した。
「それ以外なら、何でもする。死ねと言われれば従うし、あんたの手先にだってなってやる……だから、この人のことは見逃してやってくれ。そして……カヤの呪いを、解いてやってくれ! 頼むっ!」
妹をこんな状態に追いやった仇を前にしながら、ラルフさんは己の命すら投げ出すように、無防備な背中をさらけ出している。
だが、そんな悲しみを誘う姿を見てなお女性が下したのは……至極冷酷な決定だった。
「あらあら、ずいぶんと欲張りだこと……。でもダメ。その女を殺すか妹を見捨てるか、ふたつにひとつよ。なんにも難しい判断じゃないでしょう? だってたった数日前、あなたはそうするつもりで彼女の前に姿を現したのだから。今こそ、情に流されず、本当に大切なものを選び取るべき時なのではなくて?」
「…………」