魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
(カヤさん……お願い、話を聞いて! あなたのお兄さんが目覚めを待っているの! だから、私と一緒にもとの世界へ帰りましょう!)
必死の呼びかけにも、ただただ深く広がる闇はなにも答えず、私は愕然としながら両手をぎゅっと握りしめた。彼女の心と繋がり、その呪いを取り去るには、どうしたら――。
(――――ぁっ!)
一瞬、視界がさっと青い光で塗り替わり、私は眩しさに目を細めながらその源を見つめる。光は胸元から発生していた。また、あのペンダントが輝き出したのだ――そう気づくと同時に、静かな声が耳を揺らす。
『道を開こう。だからどうか……あの子を……眠りから覚ましてあげて。この大地がこれ以上穢されてしまう前に……』
『あなたは……?』
『私では、急速に膨れ上がる呪いの力を、この娘の心の形に投影して抑え込んでおくだけで精一杯。でも……それではあまりにも、娘が不憫でならない。だから……どうか解放を――』
(この声……あの、高台の時の?)
男性とも女性ともつかない、中性的な声。
必死の呼びかけにも、ただただ深く広がる闇はなにも答えず、私は愕然としながら両手をぎゅっと握りしめた。彼女の心と繋がり、その呪いを取り去るには、どうしたら――。
(――――ぁっ!)
一瞬、視界がさっと青い光で塗り替わり、私は眩しさに目を細めながらその源を見つめる。光は胸元から発生していた。また、あのペンダントが輝き出したのだ――そう気づくと同時に、静かな声が耳を揺らす。
『道を開こう。だからどうか……あの子を……眠りから覚ましてあげて。この大地がこれ以上穢されてしまう前に……』
『あなたは……?』
『私では、急速に膨れ上がる呪いの力を、この娘の心の形に投影して抑え込んでおくだけで精一杯。でも……それではあまりにも、娘が不憫でならない。だから……どうか解放を――』
(この声……あの、高台の時の?)
男性とも女性ともつかない、中性的な声。