魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
その想いだけが、膝をついてしまいそうになる私の足を、前に進ませる。
どんどんと深くなっていく、棘ついた蔓草の茂みに足を傷付けられ……滴る血で倒れ込みそうになりながらも、私は意地でも前に進んだ。
今繋がっているこの道だけが、唯一呪いに囚われた彼女に手を伸ばし、その心と向こうの世界を再び結びつけるものだと、信じて――。
茂みは進むほどに高くなり、私の腰を越え、肩を越え……やがて両手で強引にかいくぐらなければ先に進めないほど密になっていった。けれど、あらゆる部分を引き裂かれながらも、私は泳ぐように腕を振り回し、緑の網を突き破ってゆく。
そして――最後に辿り着いた根元で見つけたのは……まるで妖精のように、巨大な山吹色の花を寝床にして休む、ひとりの少女。
(この子が……。やっと会えた)
私は傷付いた指先をドレスの裾で拭うと、彼女の側に歩み寄り、肩を揺らす。
「カヤさん、起きて……! お願い、一緒に外の世界に戻りましょう」
だがしかし……彼女は、まるで赤子のように身体を丸めたまま微動だにしない。しかし、その身体に触れているせいか、直接私の頭の中に思いが届く。
どんどんと深くなっていく、棘ついた蔓草の茂みに足を傷付けられ……滴る血で倒れ込みそうになりながらも、私は意地でも前に進んだ。
今繋がっているこの道だけが、唯一呪いに囚われた彼女に手を伸ばし、その心と向こうの世界を再び結びつけるものだと、信じて――。
茂みは進むほどに高くなり、私の腰を越え、肩を越え……やがて両手で強引にかいくぐらなければ先に進めないほど密になっていった。けれど、あらゆる部分を引き裂かれながらも、私は泳ぐように腕を振り回し、緑の網を突き破ってゆく。
そして――最後に辿り着いた根元で見つけたのは……まるで妖精のように、巨大な山吹色の花を寝床にして休む、ひとりの少女。
(この子が……。やっと会えた)
私は傷付いた指先をドレスの裾で拭うと、彼女の側に歩み寄り、肩を揺らす。
「カヤさん、起きて……! お願い、一緒に外の世界に戻りましょう」
だがしかし……彼女は、まるで赤子のように身体を丸めたまま微動だにしない。しかし、その身体に触れているせいか、直接私の頭の中に思いが届く。