魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
彼女は二度も命を狙ったオレを責めるでもなく、親身に話を聞いて、なんの見返りも求めずに妹を助けに行ってくれた。
もし彼女と、やや癪だがあのスレイバートの力がなきゃ、今オレがこうしてカヤと笑いあえている今もなかった。この領地も、どんな恐ろしいことになっていたか想像すらつかない。
大勢の領民の命も、それらを受け持ったリュドベルク家の責任や誇りも――なにもかもがすべて……彼らのおかげで救われたのだ。
そんな大きすぎる恩に対して……オレはいったい、この先どうしていけば――。
「お兄ちゃん……?」
「……なんでもねえ」
腕の中に抱きあげたカヤに不思議そうに見上げられ、途方に暮れていたオレは頭を振った。
「そだな……。お前が元気になったら、いつかあの人たちに会いに行こうぜ。オレとお前に再び生きる力をくれた、あの聖女様と英雄様にさ」
「……うん!」
カヤが身体をぐっとひっつけてきて、オレはその温もりを忘れないようにと、しっかりと抱え込む。
もし彼女と、やや癪だがあのスレイバートの力がなきゃ、今オレがこうしてカヤと笑いあえている今もなかった。この領地も、どんな恐ろしいことになっていたか想像すらつかない。
大勢の領民の命も、それらを受け持ったリュドベルク家の責任や誇りも――なにもかもがすべて……彼らのおかげで救われたのだ。
そんな大きすぎる恩に対して……オレはいったい、この先どうしていけば――。
「お兄ちゃん……?」
「……なんでもねえ」
腕の中に抱きあげたカヤに不思議そうに見上げられ、途方に暮れていたオレは頭を振った。
「そだな……。お前が元気になったら、いつかあの人たちに会いに行こうぜ。オレとお前に再び生きる力をくれた、あの聖女様と英雄様にさ」
「……うん!」
カヤが身体をぐっとひっつけてきて、オレはその温もりを忘れないようにと、しっかりと抱え込む。