魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
なによりも嬉しい最高の誉め言葉をもらって、確かな自信の源が俺の心に生まれた時――。
パカパカと――そんな言葉に重なるように、遠くから大地を蹴る馬蹄の音が近づいてきた。
「あれ……エルハルト兄様、かな?」
「ああ……」
見つめた方角から、未だ拠点をセイムルークの街に構えたままの領騎士団の部隊がこちらに近づいてくる。先頭にいた、親父譲りの堅苦しい顔立ちの兄貴――エルハルトが馬を近づけ、厳めしい顔をしてこちらを見下ろす。
「元気そうだな、カヤ。そして、少しはマシな顔つきになったみたいだな。ラルフ」
「いきなりご挨拶なこって。で……わざわざどうしたんだよ、兄貴」
馬上から甲冑を鳴らして飛び降りた彼はそんな質問にも答えてくれず、一通の手紙をこちらに突きつけた。
「ふん、お前の口の悪さはいつまでたっても直りそうにないか。まあいい、用事があったから作業の進捗を見るついでに寄ってやったまでだ。さるお方からお前ら宛てに手紙が送られてきた。謹んで目を通すがいい」
「あん、なんだそりゃ……? へー、ずいぶんキザったらしい封筒だが、どこのどいつだよ……って」
パカパカと――そんな言葉に重なるように、遠くから大地を蹴る馬蹄の音が近づいてきた。
「あれ……エルハルト兄様、かな?」
「ああ……」
見つめた方角から、未だ拠点をセイムルークの街に構えたままの領騎士団の部隊がこちらに近づいてくる。先頭にいた、親父譲りの堅苦しい顔立ちの兄貴――エルハルトが馬を近づけ、厳めしい顔をしてこちらを見下ろす。
「元気そうだな、カヤ。そして、少しはマシな顔つきになったみたいだな。ラルフ」
「いきなりご挨拶なこって。で……わざわざどうしたんだよ、兄貴」
馬上から甲冑を鳴らして飛び降りた彼はそんな質問にも答えてくれず、一通の手紙をこちらに突きつけた。
「ふん、お前の口の悪さはいつまでたっても直りそうにないか。まあいい、用事があったから作業の進捗を見るついでに寄ってやったまでだ。さるお方からお前ら宛てに手紙が送られてきた。謹んで目を通すがいい」
「あん、なんだそりゃ……? へー、ずいぶんキザったらしい封筒だが、どこのどいつだよ……って」