魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
スレイバート様は一度、皇太子様との対決の中でヴェロニカと顔を合わせている。ラルフさんの強力な一撃で、あの黒ローブに掛かっていた認識阻害系の魔法が機能停止したと考えるのが妥当だろうか。となると……本当にヴェロニカが自らの意志であんな――リュドベルク領を呪いによって破滅させる――なんて計画を企てたことになってしまう。
(でも……精霊教会の巫女である彼女が、しかも皇太子様との結婚が近づいているこの時期にそんな行動を起こすかな? リスクと実益が釣り合わないような気がするけど……)
いくら考えても、それを押してまで実行する動機が、私怨の他には思い当たらない。
されどこのまま皇太子様との婚姻によってヴェロニカの権力が強化されてしまえば、この帝国の未来にまで暗雲が立ち込めるだろう。
このことについてスレイバート様と話し合った結果――取り急ぎ、領内の優秀な密偵たちに事実関係を確認させ、裏付けを取った上で彼女を糾弾すべきだという流れになった。厄介事が盛りだくさんで、頭を抱えるクラウスさんの姿が浮かびそうだ。
しかも、今後のイベントはそれにとどまらず、恥ずかしながらスレイバート様と私の結婚式も年内に控えている。こないだ仕事漬けでふらふらのクラウスさんから式場の候補地やウェディングドレスの仕立てについて希望を決めておいて欲しいと大量の書類を渡された。
(でも……精霊教会の巫女である彼女が、しかも皇太子様との結婚が近づいているこの時期にそんな行動を起こすかな? リスクと実益が釣り合わないような気がするけど……)
いくら考えても、それを押してまで実行する動機が、私怨の他には思い当たらない。
されどこのまま皇太子様との婚姻によってヴェロニカの権力が強化されてしまえば、この帝国の未来にまで暗雲が立ち込めるだろう。
このことについてスレイバート様と話し合った結果――取り急ぎ、領内の優秀な密偵たちに事実関係を確認させ、裏付けを取った上で彼女を糾弾すべきだという流れになった。厄介事が盛りだくさんで、頭を抱えるクラウスさんの姿が浮かびそうだ。
しかも、今後のイベントはそれにとどまらず、恥ずかしながらスレイバート様と私の結婚式も年内に控えている。こないだ仕事漬けでふらふらのクラウスさんから式場の候補地やウェディングドレスの仕立てについて希望を決めておいて欲しいと大量の書類を渡された。