魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
私は自室で、備え付けの大理石のテーブルに映った自分の顔をつつくと、胸の奥底に答えを求めてみる。
相手に好感を持つことは、異性でも同性でもよくあること。優しく素敵な人は世の中にたくさんいる。でも……。
そこから一歩進んだ……たったひとりに抱く彼への特別な想い。あの人の隣でないと、生きていけない――そういった感情を、私は彼に持てているのか?
私にとって世の女性の恋のイメージは……一日中その人のことが気になって、絶えず側にいないと気が済まない、というような状態だ。
脇目も振らず、その特別な相手だけを優先する。それが真実の恋愛だというのならば……私の想いは、まだそこに到達してはいない気がする。スレイバート様と一緒にいれば、確かに幸せを感じることも多いけれど、それはテレサと一緒にお喋りしたり、クラウスさんを始めとした城内の色々な人たちと関り合うのと同列にある。私の心は、まだ色々な方向に向いてしまっている。
結婚してから仲を深めていけばいい――それもまたひとつの考えなのかもしれない。でも、どうしても私は自分の中に証が欲しかったのだ。
決して流れとか、強制されたからとかではなく……私自身の方から、ちゃんとスレイバート様を特別な人として選んだのだという、心からの自覚が――。
相手に好感を持つことは、異性でも同性でもよくあること。優しく素敵な人は世の中にたくさんいる。でも……。
そこから一歩進んだ……たったひとりに抱く彼への特別な想い。あの人の隣でないと、生きていけない――そういった感情を、私は彼に持てているのか?
私にとって世の女性の恋のイメージは……一日中その人のことが気になって、絶えず側にいないと気が済まない、というような状態だ。
脇目も振らず、その特別な相手だけを優先する。それが真実の恋愛だというのならば……私の想いは、まだそこに到達してはいない気がする。スレイバート様と一緒にいれば、確かに幸せを感じることも多いけれど、それはテレサと一緒にお喋りしたり、クラウスさんを始めとした城内の色々な人たちと関り合うのと同列にある。私の心は、まだ色々な方向に向いてしまっている。
結婚してから仲を深めていけばいい――それもまたひとつの考えなのかもしれない。でも、どうしても私は自分の中に証が欲しかったのだ。
決して流れとか、強制されたからとかではなく……私自身の方から、ちゃんとスレイバート様を特別な人として選んだのだという、心からの自覚が――。