魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
呪いによる洗脳は順調で、逢瀬の度に十分闇の魔力を注ぎ込んだ結果、彼は今やヴェロニカの手駒に成り下がった。元々皇帝の家系は、かつてこの地に封じられし、荒ぶる獄炎の精の力を受け継いだと聞く。それを呼び覚まし一度使命を与えてやれば、絶大なる魔力でもって壊れるまでヴェロニカのために尽くすだろう。
計画の最終段階に差し掛かったところで立ちはだかる、ふたつの大きな壁。シルウィーとスレイバート……面倒な彼らを潰せば、ついにヴェロニカの目的は叶う。帝国を闇に葬り去る計画は着々と進んでいる。
「……フフフ、これ以上、お前たちの思う通りにはならないわ」
平和で豊かな生活を望む彼らはもうすぐ思い知ることになるだろう。いったいどれだけの嫉妬、恨み、復讐心といった負の感情が、この大地に溢れているのかを……。
『ヴェ、ヴェロニカ様……礼拝のお時間でございます』
外から、畏れと不安の入り混じる陰鬱な呼びかけが響いた。面倒な雑務の時間だ……だがこんなことももうすぐ終わる。
仮面のような巫女としての笑みを取り戻すと、彼女はドアの取っ手に手を掛け押し開いた。
計画の最終段階に差し掛かったところで立ちはだかる、ふたつの大きな壁。シルウィーとスレイバート……面倒な彼らを潰せば、ついにヴェロニカの目的は叶う。帝国を闇に葬り去る計画は着々と進んでいる。
「……フフフ、これ以上、お前たちの思う通りにはならないわ」
平和で豊かな生活を望む彼らはもうすぐ思い知ることになるだろう。いったいどれだけの嫉妬、恨み、復讐心といった負の感情が、この大地に溢れているのかを……。
『ヴェ、ヴェロニカ様……礼拝のお時間でございます』
外から、畏れと不安の入り混じる陰鬱な呼びかけが響いた。面倒な雑務の時間だ……だがこんなことももうすぐ終わる。
仮面のような巫女としての笑みを取り戻すと、彼女はドアの取っ手に手を掛け押し開いた。