魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
敷き詰められたかのように咲く色とりどりの花の合間で、見たこともない美しい蝶たちが舞い、少女が近づくと歓迎するように頭や手足に止まってゆく。
左手側には、見るからに濁りない美しい水が湧き、その淵では多種多様な生き物たちが、水を飲みながら思い思いの姿でくつろいでいる。互いに警戒し合うこともないその姿からは、何らかの存在によって、争いが許されていないのであろうことがありありと窺えた。
『……これは、私たち人が来ていいところじゃないのかもね……』
あまりにも常識とかけ離れた光景に、鳥肌が立った腕を抱きすくめていると、『う! う!』と容赦なく、足元の少女はメレーナさんを残る右手側へと引っ張っていく。
そこにあったのは――一本の巨大な樹木。といっていいものなのか迷うのは、その外観のところどころがエメラルド色の結晶と化し、まるで鉱物と一体化したかのような外観になっていたからだ。その神聖さにしばし言葉を失くす。
そして、その正面には円形の洞が開いており、遠目にも内部の空間がそれなりに広いのは見てとれた。
『まさか、これがあんたの家だっての?』
『ぅあ!』
左手側には、見るからに濁りない美しい水が湧き、その淵では多種多様な生き物たちが、水を飲みながら思い思いの姿でくつろいでいる。互いに警戒し合うこともないその姿からは、何らかの存在によって、争いが許されていないのであろうことがありありと窺えた。
『……これは、私たち人が来ていいところじゃないのかもね……』
あまりにも常識とかけ離れた光景に、鳥肌が立った腕を抱きすくめていると、『う! う!』と容赦なく、足元の少女はメレーナさんを残る右手側へと引っ張っていく。
そこにあったのは――一本の巨大な樹木。といっていいものなのか迷うのは、その外観のところどころがエメラルド色の結晶と化し、まるで鉱物と一体化したかのような外観になっていたからだ。その神聖さにしばし言葉を失くす。
そして、その正面には円形の洞が開いており、遠目にも内部の空間がそれなりに広いのは見てとれた。
『まさか、これがあんたの家だっての?』
『ぅあ!』