魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
私にとってボースウィン領が、自分の存在意義を感じさせてくれる場所であったように――。心から告げたそんな言葉に、スレイバート様もしっかりと同意してくれた。
「ああ、こっちも同じようなことを考えてた。俺もいずれ、ボースウィン領の統治が安定してきたら、もっと広い場所に目を向けられるようになるだろう……。この国に生まれた以上、どこまでいっても帝国民で、帝国法の範囲からは逃れられない。だったらそれを、少しずつでも暮らしやすい方向に変えてゆく。同じ志を持つ、多くの人の手を借りてな」
いかにも遠大で、途方もない目的に思えるけれど――誰かがやらないといけないことで、彼がそう決めたのなら、私も……。
「そ、その時はぜひ私にもお手伝いさせてください!」
「当たり前だろ」
すると、スレイバート様はにやりと笑みを浮かべ、私の頭に手を置いた。
「この先ずっと一緒なんだ。お前にゃ、俺じゃ考えもつかないとびきりの方法を見つけてくれることを期待してる」
「ええっ……!? ど、努力します」
あまり過剰な期待を寄せられても困るけれど、そう言ってもらえたことが信頼の証のようでとても嬉しく思う。だがその辺りで、急転直下彼の瞳の温度が零下に達し、長い指が額を突いた。
「ああ、こっちも同じようなことを考えてた。俺もいずれ、ボースウィン領の統治が安定してきたら、もっと広い場所に目を向けられるようになるだろう……。この国に生まれた以上、どこまでいっても帝国民で、帝国法の範囲からは逃れられない。だったらそれを、少しずつでも暮らしやすい方向に変えてゆく。同じ志を持つ、多くの人の手を借りてな」
いかにも遠大で、途方もない目的に思えるけれど――誰かがやらないといけないことで、彼がそう決めたのなら、私も……。
「そ、その時はぜひ私にもお手伝いさせてください!」
「当たり前だろ」
すると、スレイバート様はにやりと笑みを浮かべ、私の頭に手を置いた。
「この先ずっと一緒なんだ。お前にゃ、俺じゃ考えもつかないとびきりの方法を見つけてくれることを期待してる」
「ええっ……!? ど、努力します」
あまり過剰な期待を寄せられても困るけれど、そう言ってもらえたことが信頼の証のようでとても嬉しく思う。だがその辺りで、急転直下彼の瞳の温度が零下に達し、長い指が額を突いた。