魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ってことになるか……。すまん、まさか、食い物にまで呪いをかけてやがるとは思わなかった。この地でもなにか企んでやがるのか……?」
買ってきたものは浄化したが、問題はスレイバート様の言う通り、製造された在庫すべてに呪いがかかっていた場合だ。もしそうであれば、摂取した人の体内に、少しずつ時間を掛けてなんらかの影響が蓄積していくことになる。いったい、いかなる目的で……?
「そういや、ゲルシュトナー領では最近物騒な事件が多いって聞いてる。特に上の貴族どもの間で小競り合いやら反乱の種火が尽きないらしい。領地に還る前に、一度その辺りも探ってみる必要がありそうだな」
「はい。ひとつひとつが帯びた力はごく薄いものだとはいえ、できるなら、呪いがかかっているものをすべて浄化しておきたいところです。でも、そのためには商品を溜め込んでいる場所に近づかないと……」
「なにか方法を考えないとな」
スレイバート様はゲルシュトナー公に伝手があるらしく、事情を話して協力してもらうことを約束してくれた。これで少しは私も肩の荷が下りた思いだ。
しかし、やはりここでもヴェロニカの影がちらつき、疑いの色がどんどんと濃くなってゆくのを感じる。少なくとも、なんらかの形で彼女がここ最近連続する帝国の厄災に関わっているのは間違いない。
買ってきたものは浄化したが、問題はスレイバート様の言う通り、製造された在庫すべてに呪いがかかっていた場合だ。もしそうであれば、摂取した人の体内に、少しずつ時間を掛けてなんらかの影響が蓄積していくことになる。いったい、いかなる目的で……?
「そういや、ゲルシュトナー領では最近物騒な事件が多いって聞いてる。特に上の貴族どもの間で小競り合いやら反乱の種火が尽きないらしい。領地に還る前に、一度その辺りも探ってみる必要がありそうだな」
「はい。ひとつひとつが帯びた力はごく薄いものだとはいえ、できるなら、呪いがかかっているものをすべて浄化しておきたいところです。でも、そのためには商品を溜め込んでいる場所に近づかないと……」
「なにか方法を考えないとな」
スレイバート様はゲルシュトナー公に伝手があるらしく、事情を話して協力してもらうことを約束してくれた。これで少しは私も肩の荷が下りた思いだ。
しかし、やはりここでもヴェロニカの影がちらつき、疑いの色がどんどんと濃くなってゆくのを感じる。少なくとも、なんらかの形で彼女がここ最近連続する帝国の厄災に関わっているのは間違いない。