魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ハハ、それにしてもあのアホはよく寝てやがるな、いつか寝込みを襲われても知らねーぞ……。さて、結構遅い時間になっちまったな。そろそろ寝ようぜ」
「あの……!」

 ふっと笑って彼が解放してくれようとした時、私はそれを遮るように口を開く。

「ん? どうした、まだ眠りたくねーならしばらく付き合ってやるけど」

 気づかわしげな彼の顔に見下ろされ、しばらく押し黙った後・……。

 私は全身の血が熱くなるのを感じながら、なけなしの勇気とともにずっと言えていなかった一言を、絞り出した。

「スレイバート様。私、あなたのこと……好き、です」

 それは、私にとって初めての告白となった。
 声は小さくても、持ちうるすべての想いを込めた一言。

 それはずいぶんか細い声だったにしろ、幸いにもちゃんと届いたようで――彼は目を丸く開けた後、にっと口元を上げて答えてくれる。
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