魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
(あ……、あれは……! 間違いなく精霊様のお力! ……それも――)
シリルの両手を取り巻く眩い光。それに晒されるたび、怪我人の傷口が癒えていく。その発光現象はまさしく、ベリカや他の候補者たちがお力を使う時に現れるもの。
しかも今彼女が見せているのは、村一番の力の使い手であるベリカですら敵わないほどの、圧倒的な光量で……。
「う……お、俺は、助かったのか?」
「ああ……傷が完璧に治っているわ! ありがとうシリル。なんて素晴らしい力なの!」
胸元から腹部にかけて深く傷つけられていた怪我人の男性が起き上がり、その番である女性がシリルを賛美する。
それもそのはず、これまで彼女のような巫女は現れたことがなかった。
巫女の力は、物を動かしたり、せいぜいが大地や大気をわずかながらに操るくらいのものでしかなく、誰かの傷を治すなどという芸当が可能な者は、ひとりとしていなかった。なのに……。
「シリル!」
思わず、ベリカは彼女に駆け寄っていた。
シリルの両手を取り巻く眩い光。それに晒されるたび、怪我人の傷口が癒えていく。その発光現象はまさしく、ベリカや他の候補者たちがお力を使う時に現れるもの。
しかも今彼女が見せているのは、村一番の力の使い手であるベリカですら敵わないほどの、圧倒的な光量で……。
「う……お、俺は、助かったのか?」
「ああ……傷が完璧に治っているわ! ありがとうシリル。なんて素晴らしい力なの!」
胸元から腹部にかけて深く傷つけられていた怪我人の男性が起き上がり、その番である女性がシリルを賛美する。
それもそのはず、これまで彼女のような巫女は現れたことがなかった。
巫女の力は、物を動かしたり、せいぜいが大地や大気をわずかながらに操るくらいのものでしかなく、誰かの傷を治すなどという芸当が可能な者は、ひとりとしていなかった。なのに……。
「シリル!」
思わず、ベリカは彼女に駆け寄っていた。