魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
今まで、長いこの村の歴史でも、精霊そのものと意志を通じ合わせるようなことができた者の話など、聞いたことがない。間違いなくそれは、精霊様から特別な寵愛を受けた証拠……!
(どうして、どうして!)
次いで、目の前が真っ赤に染まった。自分だって――いや、自分こそが何年もずっと精霊からより強いお力を賜ろうと一番努力し、毎日暗いうちから朝日が昇るまで祈り続けて来た。それなのに……どうして、この子が――。
「ごめんなさい、この力はきっとお姉ちゃんのような人に渡されるはずのものだったのに……。私なんかが……」
「――――っ! …………ええ」
意識を失いかけるほどの強い怒りから我に返ると、ベリカは妹の顔を見つめる。その顔は自分への気遣いに満ちているいつもの顔だ。
なのに、なぜだが今だけは……それが自分への憐れみに満ちているような気がして、見るに堪えなかった。
「……無事だったんなら、いいわ。私村の様子を見てくる」
「あっ、お姉ちゃん……傷を」
ベリカは心配そうな妹の声を置き去りにしてそのまま顔を背け、その場から走り去る。
(どうして、どうして!)
次いで、目の前が真っ赤に染まった。自分だって――いや、自分こそが何年もずっと精霊からより強いお力を賜ろうと一番努力し、毎日暗いうちから朝日が昇るまで祈り続けて来た。それなのに……どうして、この子が――。
「ごめんなさい、この力はきっとお姉ちゃんのような人に渡されるはずのものだったのに……。私なんかが……」
「――――っ! …………ええ」
意識を失いかけるほどの強い怒りから我に返ると、ベリカは妹の顔を見つめる。その顔は自分への気遣いに満ちているいつもの顔だ。
なのに、なぜだが今だけは……それが自分への憐れみに満ちているような気がして、見るに堪えなかった。
「……無事だったんなら、いいわ。私村の様子を見てくる」
「あっ、お姉ちゃん……傷を」
ベリカは心配そうな妹の声を置き去りにしてそのまま顔を背け、その場から走り去る。