魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
(もう……余も若くはない)
未だ容色は保っているといえ、齢四十を越え代替わりも考えなければならない時期。死ぬまで自らの衰えを認めるつもりはないが、限られた生を生きる以上、永久にこの自分という器にしがみつき続けることはできない。
それに……ややきな臭い噂もあった。これまで中立を貫き、ベルージ王国の侵略行為を静観してきた隣のセルベリア共和国に大きな変化の兆しがあると……。
時代が……変わりつつあるのを感じる。であるならば――女王たる権力と富、そして戦士たる実力を総動員しても、帝国に対して無茶をできるような機会は幾度も残されてはいまい。
――これが最後。
そう思い定めた瞬間――コルネリアスは玉座から立ち上がると、声を挙げた。
「聞け! 今よりひと月ののち、ラッフェンハイム帝国に宣戦布告を行い、我々は侵略戦争を開始する! 者ども、かの魔力溢れる豊かな土地を我々の手に掴み、ベルージこそが大陸を制覇するための足掛かりと成すのだ! 赤き血で道を染めろ!」
「「血で道を染めろ! おおおぉぉぉ――っ!!!!!」」
未だ容色は保っているといえ、齢四十を越え代替わりも考えなければならない時期。死ぬまで自らの衰えを認めるつもりはないが、限られた生を生きる以上、永久にこの自分という器にしがみつき続けることはできない。
それに……ややきな臭い噂もあった。これまで中立を貫き、ベルージ王国の侵略行為を静観してきた隣のセルベリア共和国に大きな変化の兆しがあると……。
時代が……変わりつつあるのを感じる。であるならば――女王たる権力と富、そして戦士たる実力を総動員しても、帝国に対して無茶をできるような機会は幾度も残されてはいまい。
――これが最後。
そう思い定めた瞬間――コルネリアスは玉座から立ち上がると、声を挙げた。
「聞け! 今よりひと月ののち、ラッフェンハイム帝国に宣戦布告を行い、我々は侵略戦争を開始する! 者ども、かの魔力溢れる豊かな土地を我々の手に掴み、ベルージこそが大陸を制覇するための足掛かりと成すのだ! 赤き血で道を染めろ!」
「「血で道を染めろ! おおおぉぉぉ――っ!!!!!」」