魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「お前のバカは一生そのまんまだな」
……その暴露に対する返事は、壊れ物を扱うかのような優しい抱擁で。
同時に、こちらを労わるような、か細い声が頭の上から注がれる。
「どうやったら、俺がそんなことくらいで、お前を捨てたりしないって分かってくれる?」
「……でも、これは。本当に大事なことで」
「お前より大事なものなんて、俺の中にはもうねえよ」
そんな反駁も一瞬で無かったことにされ、逃がさないように腕の中に閉じ込められながら、説明を乞われた。
「んで? どうでもいいが一応理由を聞いとくか?」
「え、ええと……それは、私たちが、どちらも精霊の血筋を濃く引く者たちだから……らしいです」
私もあの時初めて知ったが……ボースウィン家に所属するスレイバート様たちは、もとから精霊の血を受け継いでいる一族であり、なおかつ彼は片親が精霊であるという。そして私もまた……あの聖域で生活し、半ば以上精霊と化すことになった、母の娘。
……その暴露に対する返事は、壊れ物を扱うかのような優しい抱擁で。
同時に、こちらを労わるような、か細い声が頭の上から注がれる。
「どうやったら、俺がそんなことくらいで、お前を捨てたりしないって分かってくれる?」
「……でも、これは。本当に大事なことで」
「お前より大事なものなんて、俺の中にはもうねえよ」
そんな反駁も一瞬で無かったことにされ、逃がさないように腕の中に閉じ込められながら、説明を乞われた。
「んで? どうでもいいが一応理由を聞いとくか?」
「え、ええと……それは、私たちが、どちらも精霊の血筋を濃く引く者たちだから……らしいです」
私もあの時初めて知ったが……ボースウィン家に所属するスレイバート様たちは、もとから精霊の血を受け継いでいる一族であり、なおかつ彼は片親が精霊であるという。そして私もまた……あの聖域で生活し、半ば以上精霊と化すことになった、母の娘。