魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「……ヴェロニカ」
「ふふふ……こうして正体を明かし対面するのは、あなたが街人の真似事をしていた時以来かしらね」
豪奢な金の巻き髪に、蠱惑的な金の瞳と……左耳に輝く血色で四角錘のイヤリング。
精霊教会の巫女は、まるで旧友であるかのように私におっとりと微笑みかけていた。
しかし私には分かる……その瞳孔の奥に、深い怨嗟が渦巻いているのを。
彼女はなにも言わずにパチンと指を鳴らした。途端にぞっとするような濃い暗闇が彼女の背から湧き上がり、私を包み込もうとする。
「きゃぁっ……!」
しかし、それに対し私は反射的に両手を握りしめていた。瘴気より何倍も濃い闇の魔力は、こちらに纏わりついた傍から、身体の中心に吸い込まれていく。
「ふうん。やはり……これでは殺せないか。しかしよくやってくれたものね……私が各地に撒いた災いの種を次から次へと盗み取って……」
身体の奥から憎しみが溢れ出したかのように、ヴェロニカは形相は変え、ひどく私を睨み付けてくる。その威圧感に怯みかけた私は、ごくりと喉を鳴らすもなんとかそれを直視した。
「ふふふ……こうして正体を明かし対面するのは、あなたが街人の真似事をしていた時以来かしらね」
豪奢な金の巻き髪に、蠱惑的な金の瞳と……左耳に輝く血色で四角錘のイヤリング。
精霊教会の巫女は、まるで旧友であるかのように私におっとりと微笑みかけていた。
しかし私には分かる……その瞳孔の奥に、深い怨嗟が渦巻いているのを。
彼女はなにも言わずにパチンと指を鳴らした。途端にぞっとするような濃い暗闇が彼女の背から湧き上がり、私を包み込もうとする。
「きゃぁっ……!」
しかし、それに対し私は反射的に両手を握りしめていた。瘴気より何倍も濃い闇の魔力は、こちらに纏わりついた傍から、身体の中心に吸い込まれていく。
「ふうん。やはり……これでは殺せないか。しかしよくやってくれたものね……私が各地に撒いた災いの種を次から次へと盗み取って……」
身体の奥から憎しみが溢れ出したかのように、ヴェロニカは形相は変え、ひどく私を睨み付けてくる。その威圧感に怯みかけた私は、ごくりと喉を鳴らすもなんとかそれを直視した。