大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?2

3.

 馬車が止まり、外側から扉が開けられた。
「ようこそ、シング公爵邸へ」
 馬車から下りるエレノアをエスコートするのは、コンスタッドだ。
「セシリア嬢も、どうぞ」
 父親であればセシリアを抱きかかえて下ろすところだが、コンスタッドはエレノアにしたときと同じように、手を取ってくれた。
「……モリスには、不要なようだね」
 モリスに差し出されたコンスタッドの手は、行き場を失った。
「お世話になります、シング公爵さま」
「セシリア嬢は、愛らしいね。シオンが首を長くして待っていたよ」
「シオンさまが?」
 ここでシオンの名が出てきたことに、セシリアは首を傾げる。
「そうそう、セシリア嬢。君はここに泊まらないで、王城に泊まったらどうだい?」
「いやです」
 セシリアは即答した。なぜそんな話になるのか、さっぱりわからない。
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