大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?2

4.

 てっきりハンナが起こしてくれるものだと思ったのに、セシリアの顔をのぞいていたのはシオンだった。
「シオンさま?」
「おそよう、セシリア」
「……シオンさま?」
 夢かと思い、セシリアはぱちぱちと瞬く。
「セシリア様。お茶の用意が整っております」
 ハンナの声が聞こえ、そちらに顔を向ける。彼女が言うように、テーブルの上にはお茶とお菓子が並べられていた。
 しかも二人分。
 ハンナが下がったところを見れば、セシリアとハンナの分ではない。つまり、シオンと一緒にということのようだ。
「冷める前にいただこう」
 それでも寝起きのセシリアは、未だに夢か現かわからず。ただシオンの言葉に従うだけ。
「このお菓子は、砂糖は使われていないが。ジャムの甘みと酸味が混じって、うまいぞ?」
 ほら、とシオンが真ん中にジャムが乗ったクッキーをセシリアの前に差し出した。
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