大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?2
 セシリアがそれを食べないと次には進まない感じで、彼がその手を引き下げる様子もない。
 仕方なくセシリアは、シオンの手からクッキーをぱくりと食べる。
「んっ! 美味しいです」
 彼が言ったように、ジャムのほのかな酸味が口の中に広がり、セシリアの頭をすっきりとさせる。
 そしてシオンがここにいる事実をやっと受け止めた。
「ところで、シオンさまはどうしてこちらに?」
「なんだよ。おまえに会いに来てやったんだよ」
 その言い方は相変わらずである。
「どうせ、スタンのやつがエレノアにべったりなんだろ? だから、姉離れできていないおまえが寂しがっているんじゃないかと思ってね」
 コンスタッドがエレノアにべったりなのは正しい。だが、後半の姉離れができていないとか、寂しがっているというのは事実と異なる内容だと、セシリアは思っているのだが。
「ここは、コンスタッドさまのお屋敷だから、セシリアは我慢できますよ」
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