それが例え偽りの愛だとしても
その言葉が、胸の奥にじんわりと染みていく。

「……はい。」

声がかすれた。けれど、それは涙を堪えていたからではない。

——安堵。

真人様の言葉が、あの冷たい噂を、少しだけ溶かしてくれた気がした。

「君の母上が何であろうと、俺には関係ない。俺が好きになったのは、君という人間だ。」

真人様が、私の額にそっと口づける。

「君のすべてを、誇りに思っている。」

その言葉に、私はもう何も言えなかった。

堪えていた感情が、溶け出すようにあふれてくる。

——この人の妻で、よかった。

それだけが、胸いっぱいに広がっていた。
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