双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
取り皿に鍋の具材を盛り付けていき手渡す。
あとから自分の分を取り分けると、勇信さんは食べるのを待っていてくれて一緒に「いただきます」をして鍋を食べ始めた。
「……美味しい!」
鮭の旨味と様々な野菜の甘みが味噌とベストマッチしていて、スープを啜ると体の芯から温まっていくよう。
鮭も身がほろっとしているし、野菜もほくほくで美味しい。
「ほんとだ、美味しい。石狩鍋に正解だったな」
「はい! 大正解ですね」
冷えた体を石狩鍋で温めながら、他愛ない話で盛り上がる。鍋も後半に入ってきたころ、ふと降ってきたように昼間の会話を思い出した。
「そうだ、食事のときにって言ってた、話したいことって……? まだ聞いてませんでしたね」
切り出すと、勇信さんは見間違えかと疑うほど一瞬表情に影を落とす。
「うん。希穂に、話しておかないといけないと思って。会ったときに直接話したいと思ってたんだ」
どこか今までと違う空気がふたりの間に漂い始める。
なんとなく嫌な予感のようなものを感じ取って、食事の手を休めた。
「単刀直入に言うと、任務で海外派遣されることが決まった」
「え……」