双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


 話したいことがあると言われていて、なんの話だろうとは思っていた。

 直接会って話したいというのは、それなりの内容ということ。

 でも、切り出された内容は私の想像の斜め上をいっていた。


「大晦日に、インドネシアで地震があったのは知ってると思うけど、そっちに災害支援に向かうのが決まったんだ」


 大晦日の日にニュースで見たインドネシアでの地震被害。

 マグニチュード八だったと報道された地震では、多くの死者も出ている上、未だ多くの行方不明者もいるとニュースで目にした。

 その災害支援で、日本の自衛隊に出動要請が来たということ……?


「そう、なんですか……」


 どうしてこの話をされているのか。返事をしながら一生懸命考える。でも、私にとってはいい知らせではないことは今ある空気感で感じ取れた。

 話を切り出した勇信さんは、少し前と一転して笑みを浮かべもしない。


「いつから行って、いつ……帰ってこられるんですか?」


 なにから訊けばいいかわからないまま出てきた質問に、勇信さんは「ごめん」とだけ言う。


「守秘義務もあって、詳しくは話せないこともあるんだ。でも、出発は来週中には。帰国は、まだ明確になってない」


 告げられた言葉に、なんと返事したらいいのかわからず「そうですか……」しか出てこない。

 そこからふたりの間には沈黙が流れ始めた。

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