双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


 自衛官である勇信さんとお付き合いしていけば、いつかはこういう話が出てくるかもしれないというのは頭の片隅にはあった。

 でも、それはまだ遠く先の話だと勝手に思っていた。

 だって、今日はお付き合いを始めて、初めてのデート。

 今日の終わりには、次はいつ会おうか、どこに行こうか、そんな話をするつもりでいたから。

 恐る恐る、気づかれないように彼に目を向ける。

 勇信さんは黙ったまま、グラスを手に喉を潤した。

 この話はどういう方向に向かうのだろう。勇信さんはどういうつもりでこの話を打ち明けてきたのだろう。

 しばらく会えなくなる。いつ帰ってくるかもはっきり伝えられない。

 それでも、信じて待っていてほしい。

 報告と共にそう言ってくれないのは、待っていてほしいという思いがきっとないから。

 約束を残して国を離れるのは、彼にとっても負担になり兼ねない。


「ごめん、急にこんな話をして。でも、希穂にはちゃんと顔を見て伝えたいって思ったから、今日話させてもらったんだ」


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