双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
なんだか、とんでもないことになったな……。
いつものボランティアの帰り道にこんな出来事に遭うなんて思いもしなかった。
この方が通りがからなかったらと思うと、ぞっとして寒気がする。
男の力には到底敵わないことを思い知らされたし、あのまま助けがなければ私はあの場所で強姦されていたに違いない。
「さっきの事情聴取で少し聞こえたけど、災害ボランティアでこちらへ?」
私の歩幅に合わせて歩いてくれる砂羽さんが肩越しに振り返る。アーモンド型の切れ長の目と目が合った。
「あ、はい。実家が、この近くなんですけど」
「ご実家の状況は?」
「実家は倒壊せず、無事でした。でも、別で住んでいる姉のアパートは全壊で……」
「お姉さんは?」
「地震発生時は、仕事で外出していて。姪と甥も学校だったので、全員無事でした」
答えると、砂羽さんは「それはよかった」と言ってくれる。
災害支援で派遣されて、今回多くの救助にもあたってきただろう。
実家がこの近くだと聞いて、その中に私の家族がいたかもしれないと思ったのかもしれない。
それから会話は途切れ、砂羽さんの斜め後ろを黙って歩いていく。少しずつ駅前が近づいてきて、街灯も安定して灯る区間に入った。