双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「君の行方がわからなくなっても、もう会うことはできないと諦めても、想いだけは変わらなかった」
逞しさの中に優しさが垣間見える微笑は、当時となにも変わらず私が好きだったまま。
想いが溢れるように目に涙が浮かんできて、焦って顔を俯ける。そんなことをしても間に合わずぽろりと一粒こぼれ落ちた。
一度出てしまうともう止められず、次々と流れ出る。
「ごめんなさい……」
こんな風にいきなり泣いたら勇信さんを困らせるだけ。
わかっていても涙がぴたりと止まるわけでもなく、ひたすらハンカチで押さえる。
「ママ……?」
陸と海が口を揃え、心配そうに揃って私を見上げていた。
「謝るのは俺のほうだ。謝って済むような軽いもんじゃない」
そう言った勇信さんは腰を落とし、陸と海に向き合う。「こんにちは」と声をかけられると、ふたりはただじっと勇信さんを見つめた。
「今日、パパは一緒じゃないのかな?」
勇信さんの驚くべき質問に思わず目を見開く。
「勇信さんっ?」
慌てる私にお構いなく、勇信さんは子どもたちに微笑みかける。
「いないよ」
最初にはっきりとした声で答えたのは陸。
「パパはいないの。とおくでおしごとしてるから」
それを補足するように海が言い、私は悪気のない子どもたちになにも声掛けできない。
勇信さんは立ち上がり、再び私へ真っ直ぐな視線を向けた。