双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「ベビーカーを持ってこなかったので、インフォメーションで借りられればいいんですけど」
普段出かけるときは、基本的にベビーカーにふたりを乗せて行動している。
まだ三歳のふたりは、歩くといってもそこまで長時間、長距離は歩けない。出先で抱っこをせがまれると、ふたりを両手に抱えて歩くことはなかなか困難なため、ベビーカーはかなりお助けアイテムだ。
今日は車で出かけるため、あまり歩かないと勝手に考えていた。一応、車に乗せてきてもらえばよかったと今頃後悔する。
広い園内、移動するにはベビーカーがあったほうが絶対にいい。
「必要があれば借りたらいいと思うけど、ふたり抱っこして歩くのはまったく問題ないよ」
そう言った勇信さんは「この子たちが嫌がらなければだけど」と笑う。
「本当ですか? なかなかふたりずっと抱っこは重いですよ?」
「大丈夫だよ、これでも一応日々鍛えてはいるから」
「そっか、確かに……」
職業柄、日々鍛錬を重ねている身の勇信さんは余裕そうに返す。
ふと、彼が陸と海を抱っこしている姿を想像して胸が熱くなった。
「じゃあ、必要がありそうだったら借りましょう」
早く園内に入りたい子どもたちに両手を引っ張られ、勇信さんが先導する形で入園ゲートへと向かっていった。