双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「つかれたよー、だっこがいいー」
両手で私の手を掴み、全体重でぶら下がるように後ろに引っ張る。
少しお腹も満たされて眠気も手伝いぐずり出すかもしれない。
「抱っこか、おいで」
とりあえず陸を抱き上げようと腰を屈めると、海も「かいもだっこがいい」と言い出す。
陸が疲れたなら、海だって同じように疲れているのは当たり前だ。
「よし。ふたりとも、おじちゃんが抱っこしてあげよう」
抱っこをせがむふたりの間に勇信さんが割って入る。
「おじちゃん、だっこできるのー?」
いつの間にか、勇信さんのことを〝おじちゃん〟と呼んでいた子どもたち。
勇信さんを捕まえて〝おじちゃん〟は似合わなくて笑えるけれど、子どもたちから見ればママの友達設定ならばおじちゃんと呼ばれるのが普通だろう。
「ああ、もちろん。ふたり一緒に抱っこだ。肩車もできるし、腕ブランコもできるぞ」
ふたりは双子らしく「えぇー!」と揃って驚きの声を上げる。
「腕ブランコしてー!」
陸が勇信さんの元に近づくと、勇信さんは「よし」と腰を下ろして曲げた腕を陸に近づけた。
「自分の両手でちゃんと掴まるんだ」
言われた通り陸は勇信さんの腕にしっかりと掴まる。「いくぞ」と、ゆっくり立ち上がると、陸は満面の笑みを浮かべて「わぁー!」と歓声を上げた。