双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


 家族で一緒に暮らそうという話になってから、勇信さんが東京で住まいの手配をしてくれていた。

 第一に彼の勤務地から便のいいこと、そして、ファミリーで住みやすいところというのを条件に新居を決めてくれた。


「あそこのマンションだ」


 勇信さんはフロントガラス越しに見えてきた低層レジデンスを指さす。


「あ、ほんとだ。画像で見るよりもオシャレな雰囲気のマンションですね」


 聳え立つ高層タワーのマンションと違って、階数は五階ほどだろうか。遠目から見ると木造のようなダークブラウンの外観と、広いバルコニーやガラス窓が目を引く。

 木々に囲まれる敷地は緑も多く落ち着いたいい雰囲気だ。

 一階エントランス部分に直接車で侵入できる造りになっていて、勇信さんは私たちをエントランス近くの車寄せで降車させる。駐車をしてくると一緒にエントランスに入った。


「すごい……」


 東京でひとり暮らしをしていたときも至って普通のアパートに住んでいた。

 こんな広いエントランスホールのついたマンションには縁がなかった。


「セキュリティ面はしっかりしている物件だから、安心して住めると思う」

「はい、ありがとうございます」


 自分が自宅を離れる場合まで考慮してくれたのだろう。子どもたちとの東京での生活は不安もあるから気遣いが嬉しい。

< 177 / 201 >

この作品をシェア

pagetop