双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「ママー、おうちはどこにあるの?」
今日も私が両手に子どもたちを連れて勇信さんのあとに続くところ、左手に手を繋ぐ海が訊いてくる。
陸も海も降車してからずっと周囲をきょろきょろとしていて、「ねえ、ママー?」と疑問をぶつけてきている。
見るもの、目についたものを『あれなにー?』と訊いたり忙しい。
「おうちはこの上かな。今からエレベーターに乗りますよ」
「エレベーター!? おうちにエレベーターがあるの!?」
子どもたちにとっては、エレベーターはショッピングモールに行ったときくらいしか乗らない。
住まいにエレベーターがあるというのが未知なのだろう。
興奮状態の子どもたちと共にエレベーターに乗り、向かったのは三階。
共有の内廊下も外観と同じで、ダークブラウンを基調としたシックで近代モダンなデザイン。玄関扉も木目調のオートロック式だった。
「ここー?」
勇信さんが解錠する横で陸が訊く。
「そう、ここが新しいおうち」
ドアノブを掴み「いくぞ」と子どもたちが喜びそうなかけ声をかけて玄関扉を開ける。
歓声を上げながらふたりが玄関を入っていく。