双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


 この子たちになんとわかりやすく話せばいいのか。

 勇信さんがパパで、この部屋で四人で新しい生活が始まること。

 今が勇信さんがパパだと話すタイミングなのではないかと思っていると、勇信さんも同じように感じたのか私に目配せをした。


「陸、海、向こうでお話をしよう」


 勇信さんから促され、ふたりは「なにー?」と不思議がりながらも勇信さんと共にリビングについていく。

 バルコニー近くに設置してあるソファまで行き「ふたりとも座って」と声をかけた。

 三人掛けのソファに並んで座った陸と海の前に勇信さんは膝をつく。私は見守るようにその横に立った。


「今日から、ここに陸、海、ママ、それからパパで住むことになる」


 勇信さんから出てきた〝パパ〟というフレーズにふたりの目が大きくなる。


「パパって?」


 陸がすかさず訊く。

 横から見える勇信さんの顔が柔和な笑みを浮かべ、ふたりの小さな手を片方ずつそっと取った。


「おじさんが……ふたりのパパなんだ」


 ふたりの表情が一瞬きょとんとする。びっくりしたのか、話を呑み込めないのか。

 鼓動が高鳴っていくのを感じながら、子どもたちと勇信さんの様子を見守る。

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