双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「やっぱり! この間の、駅前の地下鉄が雨ですごかったときの! 親子助けてた方ですよね!?」
「あ、はい。あのときの、砂羽さんと一緒にいられた……」
「はい! 自分、木佐貫といいます。砂羽一尉にはかわいがってもらってます!」
たしか、あのときもふたりで飲むと言っていた。未成年だから飲めないとは言っていたけれど、ふたりで外に出るくらいだから、砂羽さんが目にかけているのだろう。
「その節は、お世話になりました。助かりました」
私が頭を下げると、木佐貫さんは「いえ!」と笑う。
となりにいる女の子が木佐貫さんの顔を見上げて、彼はあの日のことをさらっと彼女に説明した。
ふたりの様子がどこか親密でかわいらしく見守っていると、木佐貫さんが「あ、自分の彼女です」とはにかみながら教えてくれた。
彼女のほうも私にぺこりと頭を下げてくれる。
みずみずしいカップルについ私も笑みがこぼれてしまう。
「駐屯地イベントに来てくださったんですね」
「あ、はい。実は今日、先日お借りしたまま返しそびれてしまったタオルを砂羽さんに……」
「そうだったんですか! 砂羽一尉には会えましたか?」
「それが、お会いできてなくて。なので、受付の方にお話して帰ろうと思っていたところなんです」
事情を伝えると、木佐貫さんは「そうですか」と周囲を見回す。