双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「どこから行きましょうか!」
暑さの和らいだ十月のテーマパークは過ごしやすく、週末にもなると人出も多い。
立ち並ぶアトラクションに目移りしながら、木佐貫くんがみんなに振り返った。彼女ファーストな木佐貫くんが「瑠南はどれがいい?」と訊いていて思わずほっこりして笑みがこぼれる。
砂羽さんと私はあくまで付き添いの身のため、ふたりの要望にそって同行するつもりだ。
ラブラブなふたりを後方から眺め、砂羽さんと顔を見合わせて微笑む。
「いいですね、楽しそう。若いっていいな」
ついそんな感想を口にすると、砂羽さんがくすっと笑う。
「冴島さんだってまだまだ若いでしょ」
「でも、もうアラサーですから。ふたりくらいのときに、私ももっといろんな思い出作ればよかったなって、見てたら思ってきちゃいました」
十代後半、二十歳くらいの頃も、思い返せば今と変わらない日々を送っていた。
ひとり時間が好きで、あまり人と楽しみを共有することを選ばないできた人生。
後悔はまったくないけれど、こうして木佐貫くんたちを見ていると今とは違った人生もあったかもしれないなんて客観的に見えてくる。