双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「これからでもまったく遅くないと思いますよ」
「え……?」
顔を上げると、砂羽さんは入園口でもらってきたパンフレットと周囲を交互に眺めていた。
「冴島さんは、なにか乗りたいものは」
「えっ、私ですか?」
急に聞かれて考え込む。
若いふたりに合わせて、なんて考えていたから自分の要望は特になかった。
「そうですね……」
ぐるりと周囲を見回す。
東京の街を見渡せるであろう巨大な観覧車から、高層ビルにも負けない高さのレールを持つジェットコースター。
考えてみれば、これまでこういった遊園地というような場所に訪れた機会は数少ない。
子どもの頃にはあったかもしれないけれど記憶には薄く、成人してからは行く機会がなかった。
だから、自分が絶叫マシンに乗れるのかとか、高いところが平気なのかがよくわからない。
「たぶん、なんでも乗れると思います」
「へぇ、苦手はないんだ」
「言い切れないですけど、たぶんです!」
そんな話をしていると、前で相談し合っていたふたりが振り返り「まずはあれ行きましょう」と、向こうにあるバイキングを指さした。