双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「久しぶりだとわからないですよね。子どもの頃は平気だったのに、大人になるとダメになったりとか聞きますから」
「はい。ふたりに悪いことしちゃいました……」
私のかけるとなりに砂羽さんが並んで腰を下ろす。「そんなことないですよ」と気遣いの言葉を口にした。
「じゃあ、ここはプラスに考えましょう」
「プラス……?」
「ほら、彼らにふたりの時間を作ってあげたってことで」
砂羽さんはいい案でも思いついたみたいに弾んだ声で言う。
私にはそんなプラス思考がなく、砂羽さんの言葉にあっと驚いた。
「すごい、そんな考え方に……」
「あれ? それって褒めてもらってます?」
「褒めてます! 私にはそう考えられなかったので。ビックリしたというか」
砂羽さんは「良かった」とふっと笑う。
「性格なのかもしれなですけど、なんでもプラスに考えようって思考なんです。だから任務中も、厳しい現場でも最悪の事態は極力考えない。でも、それで物事がいい方向に向かっていく経験もたくさんあったので、このプラス思考も捨てたもんじゃないなって。まぁ、一見ただのノー天気野郎なんですけどね」
最後に自虐して砂羽さんはははっと笑う。