双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
目の前で直接〝希穂さん〟と下の名前で呼ばれて鼓動が跳ねる。
前回会ったあと、連絡を取る中で砂羽さんから【希穂さんって呼んでもいい?】と訊かれたときがあった。
構わないと伝えると、その後からはメッセージのやり取りや通話で〝希穂さん〟と呼ばれるように。苗字呼びじゃなくなったのは、より親しみを感じられて嬉しい。
でも、直接呼ばれるのはまだもう少し慣れなそうだ。毎回ドキドキしていたら身が持たない。
「いえ、そんなことないですよ。いつも都合聞いてかけてくださっていたので」
基本はメッセンジャーアプリでの文章でのやり取り。でも、その中で数回【話せませんか?】と訊かれ、数度通話で話した機会があった。
でも、彼が突然かけてくることはなく、必ず私の都合や状況を伺ってかけてきてくれていたからなにも困りはしなかった。
私も砂羽さんと直接話したいと思ったりしたし、声が聞けたらと密かに思っていたから。
「そうですか、それなら良かった。声が聞きたいなって思って、つい」
さらりと出てきた言葉にどきりとする。
自分が思っていたことを砂羽さんも思ってくれていたのだと思うと気持ちが落ち着かない。