双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


 コース料理はスープ、魚料理、メインと進み、最後はデザート。


「わっ、すごい、クリスマスデザート……!」


 黒服のスタッフが運んできたデザートのプレートは、クリスマスの特別仕様。

 ツリーを象った抹茶のタルトケーキから、いちごで作られたかわいいサンタ。チョコで〝Merry Christmas〟と書かれていて、粉砂糖で雪も演出されている。

 目の前に置かれると、つい子どものようにはしゃいだ声を出してしまい、向かいの砂羽さんがくすっと笑った。


「すいません、つい興奮して声が」

「ぜんぜん。そういう一面もかわいいなと見てました」

「そんなことは……」


 こんなにさらりと〝かわいい〟という言葉をかけられると反応に困る。今まで異性にそんなこと言われた経験がないからだ。

 反応に困った結果、目の前の料理に意識を集中させる。


「毎年、ひとりでひっそりクリスマスなので、こんな素敵な場所でこんなオシャレなクリスマスコースを楽しめて、今年はいいクリスマスになりました」

「そう言ってもらえたら、お誘いしてよかったです」


 互いに最後のカトラリーを手にし、デザートにとりかかる。

 プレートの上はまるでクリスマスの絵本のようになっているから、どこから手をつけようか悩むほどかわいらしい。


「今年は、なんて言わずに……来年も一緒に過ごしませんか」

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