組長さんと年下彼女~今日から同棲始めます~
「どう、いう……意味?」
「何だ、今更カマトトぶるのか、芽生。男ってぇのは自分の女にゃ自分のだって印、付けたがるもんだろ。お前もその服の下へ佐山から付けられてんじゃねぇのか、印……」
スッと洗面台から離れて芽生のすぐ傍へ立って彼女を見下ろせば、芽生が泣きそうな顔で京介を睨みつけてきた。
「私とブン……佐、山さんは……そんなんじゃないってさっきからずっと言ってるのに! 何で信じてくれないの!?」
「あ? 口じゃ、何とでも言えるだろ。実際、佐山だって《《俺のモン》》に手ェ付けたとあっちゃぁタダじゃ済まねぇって分かってるだろうからな。お前もそんなあいつを庇い立てするぐらいの悪知恵、働くだろ」
京介がそう言った途端、芽生が「京ちゃんのバカ!」と叫んで京介から離れた。
そうしてあんなに躊躇っていたのが嘘みたいにボタンを外していくのだ。
「お、おい、芽生……!」
さすがに本気で自分の前で芽生を裸に引ん剝くつもりなんてなかった京介は、芽生がストン……とワンピースとともに、その上へ羽織っていたカーディガンを足元へ落したのを見て、慌ててしまう。
目の前にはレース素材の、薄桃色の上下を身に着けた下着姿の芽生がいて……。
彼女が身に纏うブラジャーもショーツも、自分がサイズまでバッチリ把握して芽生へ渡したものなのだが、それを着用した芽生の姿なんて微塵も想像したことがなかった京介は、目のやり場に困った。
上下とも総レースで上はノンカップ。色味も淡い。
結果的に芽生の大きな胸の先端を彩る控えめで愛らしい色付きや、小さめの乳首。恥部の薄い茂みがぼんやりと透けてしまっていて、非常によろしくない状態になっていた。
しかもまずいことに、当の本人がそれに気付いていないようで。
京介は、ほぼ無意識。自分が身に着けていた上着を脱ぐと、芽生に着せ掛けていた。
「京、ちゃん?」
視線を外したままの京介から、急に上着で覆われたのだ。芽生だって驚かずにはいられなかったんだろう。
京介の腕の中、芽生が戸惑いに声を揺らせるから。京介はギュッと芽生を腕の中へ抱き締めた。
「もう、いい。お前の覚悟は分かった。仕置きは終いだ。風邪ひく前に風呂、入ってこい」
言って、芽生をグッと脱衣所から押し出すと、京介は扉をぴしゃりと閉ざした。
足元に、先程芽生が脱ぎ捨てたままのワンピースとロングカーディガンがわだかまっているのを見て、グッと下唇を噛みしめる。
下腹部が思い切り《《きざして》》しまっているのを自認して、(嘘だろ)と思った。
***
京介に上着を着せかけられ、いきなりお仕置きは終わりだと宣言されて脱衣所の外へ追い出された芽生は、今更のように自分の大胆な行動が恥ずかしくなった。
佐山と恋仲みたいに言われたのがただただ腹立たしくて。とにかく身の潔白を証明したかっただけだったのだけれど……。
(私のバカ、バカ! 京ちゃんの前で何の躊躇いもなく下着姿になっちゃうとか! はしたない女の子だと思われたかもしれないじゃない!)
泣きそうになりながら、自分に割り当てられた風呂場の脱衣所へ駈け込んで、鏡に映る自分の姿を見てさらに恥ずかしくなった。
(色々透けてた!)
淡い薄桃色のレース素材の下着は、嫌になるぐらい芽生の身体を透かしていた。それは、ある意味真っ裸になるよりエッチに見えて……黒い下着を身に着けていなかったことを心の底から後悔してしまう。
でも――。
(私を抱きしめてくれた時、京ちゃん、《《反応》》してくれてなかった?)
京介に抱き締められた際、なんとなくそんな気配をお腹の辺りに感じた気がしたのだけれど、もしそうだとしたら……京介の前で恥ずかしい思いをしたことは無駄じゃなかったのかも知れない。
「何だ、今更カマトトぶるのか、芽生。男ってぇのは自分の女にゃ自分のだって印、付けたがるもんだろ。お前もその服の下へ佐山から付けられてんじゃねぇのか、印……」
スッと洗面台から離れて芽生のすぐ傍へ立って彼女を見下ろせば、芽生が泣きそうな顔で京介を睨みつけてきた。
「私とブン……佐、山さんは……そんなんじゃないってさっきからずっと言ってるのに! 何で信じてくれないの!?」
「あ? 口じゃ、何とでも言えるだろ。実際、佐山だって《《俺のモン》》に手ェ付けたとあっちゃぁタダじゃ済まねぇって分かってるだろうからな。お前もそんなあいつを庇い立てするぐらいの悪知恵、働くだろ」
京介がそう言った途端、芽生が「京ちゃんのバカ!」と叫んで京介から離れた。
そうしてあんなに躊躇っていたのが嘘みたいにボタンを外していくのだ。
「お、おい、芽生……!」
さすがに本気で自分の前で芽生を裸に引ん剝くつもりなんてなかった京介は、芽生がストン……とワンピースとともに、その上へ羽織っていたカーディガンを足元へ落したのを見て、慌ててしまう。
目の前にはレース素材の、薄桃色の上下を身に着けた下着姿の芽生がいて……。
彼女が身に纏うブラジャーもショーツも、自分がサイズまでバッチリ把握して芽生へ渡したものなのだが、それを着用した芽生の姿なんて微塵も想像したことがなかった京介は、目のやり場に困った。
上下とも総レースで上はノンカップ。色味も淡い。
結果的に芽生の大きな胸の先端を彩る控えめで愛らしい色付きや、小さめの乳首。恥部の薄い茂みがぼんやりと透けてしまっていて、非常によろしくない状態になっていた。
しかもまずいことに、当の本人がそれに気付いていないようで。
京介は、ほぼ無意識。自分が身に着けていた上着を脱ぐと、芽生に着せ掛けていた。
「京、ちゃん?」
視線を外したままの京介から、急に上着で覆われたのだ。芽生だって驚かずにはいられなかったんだろう。
京介の腕の中、芽生が戸惑いに声を揺らせるから。京介はギュッと芽生を腕の中へ抱き締めた。
「もう、いい。お前の覚悟は分かった。仕置きは終いだ。風邪ひく前に風呂、入ってこい」
言って、芽生をグッと脱衣所から押し出すと、京介は扉をぴしゃりと閉ざした。
足元に、先程芽生が脱ぎ捨てたままのワンピースとロングカーディガンがわだかまっているのを見て、グッと下唇を噛みしめる。
下腹部が思い切り《《きざして》》しまっているのを自認して、(嘘だろ)と思った。
***
京介に上着を着せかけられ、いきなりお仕置きは終わりだと宣言されて脱衣所の外へ追い出された芽生は、今更のように自分の大胆な行動が恥ずかしくなった。
佐山と恋仲みたいに言われたのがただただ腹立たしくて。とにかく身の潔白を証明したかっただけだったのだけれど……。
(私のバカ、バカ! 京ちゃんの前で何の躊躇いもなく下着姿になっちゃうとか! はしたない女の子だと思われたかもしれないじゃない!)
泣きそうになりながら、自分に割り当てられた風呂場の脱衣所へ駈け込んで、鏡に映る自分の姿を見てさらに恥ずかしくなった。
(色々透けてた!)
淡い薄桃色のレース素材の下着は、嫌になるぐらい芽生の身体を透かしていた。それは、ある意味真っ裸になるよりエッチに見えて……黒い下着を身に着けていなかったことを心の底から後悔してしまう。
でも――。
(私を抱きしめてくれた時、京ちゃん、《《反応》》してくれてなかった?)
京介に抱き締められた際、なんとなくそんな気配をお腹の辺りに感じた気がしたのだけれど、もしそうだとしたら……京介の前で恥ずかしい思いをしたことは無駄じゃなかったのかも知れない。