Devil's Night
この幻惑から逃れようと身をよじったとき、口の中に何かが流しこまれてきた。生卵のようなトロリとしたその物体は、自分でうごめき、喉の奥にすべりこもうとする。
――気持ち悪い。
吐き出そうとした時、カイの唇が離れ、彼の手で鼻と口をふさがれた。
「ん……っ」
私はなす術なく……飲み下した。
それが食道でつぶれるように、ぐちゃと弾けたのがわかった。その瞬間、今まで経験したことがないような快感が体中を駆け巡る。
「あぁ……っ……はぁ……っ」
体の奥が熱く波打ち、呼吸が乱れる。否応なく襲ってくる絶頂の波に、心臓が壊れそうなほど早く脈動し、自分の胸が激しく上下しているのが見えた。
――動ける。やっと。
心はそう思うのに、身体はじっとその強烈な快楽の余韻に、身を委ねていた。