Devil's Night
『ゴ―――ン……。ゴ――ン……』
荘厳な鐘の音が、戦場のような街に響き渡っている。それは丘の上に建つ教会の方から聞こえて来た。
塔の上に十字架を頂く建物があり、その屋根に、ふたつの人影が見える。ひとりは華奢な少年。その憂いを含んだ端正な横顔は、カイそのものだ。
もうひとりはカイとよく似た顔立ちの美しい少女で、14、5歳だろうか、吸い込まれそうな蒼い瞳に、豊かなプラチナブロンドの髪。
――これは……私だ……。
私とは全く違う容姿であるにもかかわらず、この少女は自分であると直感した。