Devil's Night
「だから、やり方を変えてみたんだ。戻した時間を美月と一緒に過ごしながら、何が間違いだったのかを検証してみることにした」
「間違い?」
「そう。簡単な間違いだった。前のときは、子どもをひとりしか授けなかった。それが間違いだったんだ」
カイが白衣のポケットに両手を入れたまま、悔やむように空を見上げた。
「カナリアが1羽残っただけで、美月の心は立ち直った。それを見てわかったんだ。守るべきものがあるときの美月は強いって。今の美月にはまだ守らなくちゃならないものがある。だから、前の時のように簡単に自殺したりしない」
ガラス越しに見た陽人の寝顔が脳裏に浮かぶ。誰かの庇護なしには生きられない幼い姿が。